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新潟医療福祉大学で、「走り方レクチャー」を開催しました。

12月12日(日)、新潟県新潟市にある新潟医療福祉大学を会場として、Road to Blade for All -義足ユーザーの「走る」をサポートする- 」と題し、スポーツ用義足の「走り方のレクチャー」を開催いたしました。本事業は、NPO法人ギソクの図書館がスポーツ庁から「障害者スポーツ用具活用促進事業」を受託し、新潟医療福祉大学と共同で進めているプロジェクトです。

今回は講師として大西正裕さん(ACCEL TRACK CLUB)とパラアスリートの佐藤圭太選手(トヨタ自動車)に登壇いただきました。最初に、そもそも走るということはどういうことなのか、ピッチとストライドを高める必要性等をデータやイラストを使ってレクチャーしていただきました。その後実際にどのような練習をすれば良いのかということを、佐藤選手のデモンストレーションと共に参加者と一緒に体を動かしながら紹介していただきました。

大西さんは佐藤選手のランニングコーチをされていて、スポーツ用義足で早く走るにはどうしたら良いかということを、佐藤選手と共に試行錯誤しながら日々研究・実践されています。大西さんのレクチャーの合間には、一般市民義足ランナーの吉川和博さんの経験談として、大腿義足で長距離を走る際に考えていることや気づきに関しての発表もありました。

「義足で走る」と一言で言っても、切断位置や切断理由、断端の状態など色々な要素によって一人一人状況が違います。故に現状では「佐藤選手のケース」、大分で登壇いただいた「山本選手のケース」「春田選手のケース」、市民ランナーの「吉川さんのケース」…という様に、それぞれの特殊解が点在しているという状態であり、走り方や練習方法の理論、板バネなどの道具に関してもまだまだまとまった情報は無く発展段階の分野と言えると思います。ただ、これら特殊解の集積を作って行くことが、今後新たに走りたいと思う義足ユーザーの持つさまざまな状況に対応できるデータベースになってゆくと考えています。この1ヶ月の間で行われた大分・新潟でのワークショップ・レクチャーは、「Road to Blade for All -義足ユーザーの「走る」をサポートする- 」のスタートラインです。この事業を通じて色々な分野の方の力を借りながら、「義足で走りたい」を叶えられる環境を整えて行きたいと思いますので、ご協力よろしくお願いします。